出産するまで、産後の自分がどんな風に変化するかはわかりませんでした。
そうです。当の本人ですら分からないことが起こるのが産後のメンタル。
私が1人目を産んですぐ、実際になった産後の症状と対処をまとめてみました。
産後のママの状況
産後病院から送り出された私の心の中はというと…。「不安の塊」でした。
助産師さんたちに見送られて病院を出たものの、育児のプロ達から離れることへの不安も大いにありました。
もちろん帰宅を楽しみにしている家族に会えるのは嬉しいはずでしたが、「これから無事育てられるか…」という漠然とした不安に押しつぶされそうでした。
身体はというともちろんボロボロでした。慣れない夜間授乳で眠気もありました。分かってはいたものの辛かったんですね。
1人目の出産は他にも色々なトラブルが起こってしまってとても危険な状態になったこともあり、通常の生活に戻るのには3ヶ月近く掛かってしまいました。
出産は本当に何が起こるかわかりません。それだけ命懸けで命を繋ぐんだなと思いました。
出産に関する内容はまた別の機会にまとめたいと思います。
帰宅後の新しい生活
いつもと変わらない場所で、いつもと変わらないみんなと一緒に新しく生まれた赤ちゃんを育てる。これが私の生活と心を確実に変えました。
産後はホルモンバランスが大きく崩れてしまうことはよく聞く話ではありましたが、こんなにも気が立つとは思ってもいませんでした。
それがホルモンバランスのせいなのか、自分が子供を守るために本能的になっているのか…。今思えばこのどちらにも当てはまっていたような感じがします。
当たれる人には当たっていた気がします。今なら言えます。本当にごめんなさい。
自分でも上手に感情をコントロール出来なくなってるんですよね。
もちろん赤ちゃんのお世話をお願いしたくても、そのタスク自体に気がついていなかったりするだけでイライラもしました。
そして極め付けが、夜間授乳でした。静まり返った家の中で起きているのは自分と赤ちゃんだけ。
眠たい中起こされるのは当然ことで、でも世界に2人だけ取り残されたような孤独感がありました。
「産後うつ」まではいかないものの、この状態が続けば心が折れてしまうかもしれないという危機感も少なからずありました。
目の前の赤ちゃんの気持ちに向き合いながら、自分の気持ちを汲み取ることはとても簡単なことではありませんでした。
また同時に気になっていたのがパパの事。
女性はお腹の中で十月十日、お腹の中の赤ちゃんと過ごして少しずつ母になる覚悟を持ったはずです。
なんの体感もないパパはその現実をどうやって受け止めるのだろう?そう思っていました。
少しだけパパの事も心配だったのです。
パパに話してお願いしたこと
そんな状態の中で、思い切ってパパに相談してみました。今の心と身体の状況を取り留めもなく伝えました。
それをなんとか汲み取ってもらって以下の内容でケアをお願いしました。
育児TODOリストを作る
どんな育児タスクならパパが出来るか考えてみました。こちらが勝手に「出来る!」と思っていたことも、話してみるとパパにも言い分があったりしたので知れて良かったです。ただそのタスクをクリアするだけではなく、前後工程も理解してもらい一連の流れとして対応してもらうようにしました。
教えてないから出来なかったんです。知ってもらえてなかっただけでした。そんなことも気がつけなかった自分にもハッとしました。
【主に取り組んでもらった内容】
- 沐浴
- おむつ替え
- 着替え
- 抱っこ
- ミルク作り
パッとみた感じではこれぐらいの項目ですが、前後工程も合わせるとものすごい量のタスクが潜んでいます。
もちろん完璧に全て1人でやって欲しい!なんてことは思っていなかったので、この育児についてまずはしっかりと理解してもらいました。それだけでも全然違ったんです。私が全てお願いしなくても、在庫がなくなる前に備品を補充してくれるだけでとても助かったんです。
同じ目線の高さで育児情報を知ってもらう
色々なことの興味を持ってくれるのはとても嬉しかったのですが、「これって生後何ヶ月で出来るようになるの?」など聞かれても、調べないと分からないことがたくさんありました。私も同じように疑問に思うことは日々育児をする中で山のように出てきます。
その全てを先回りして予め調べておいて、パパの質問に答えることは不可能です。
そんなとき、同じ目線の高さに立って一緒にその場で検索をしてもらうように努めてもらいました。同じ内容をそれぞれが2度検索するのではなく、その場で一緒に知識を増やすお願いをしました。格段にスピードを上げて知識量を増やすことが出来ました。
それぞれが気になる内容も違ったりするので、新しい視点での知識も増えてとても楽しかったんです。
とにかく話しを聞く
これは男性には本当に大変なことだとはわかっているんですけど、求めてしまうんですよね。女性ってのは。
私もそうなんですが、話をしている間に違う話題に乗り換えてしまったりして相手を困惑させてしまうんです。
それをしっかり聞いてほしい!なんて言われたのは本当に大変だったと思います。でも同時に「今何が気になっていて、どう思っているのか」をなんとなく伝えられるようになったのはその後の育児にも大きなプラス要素になりました。
思ったことを全て相手に伝えることがいいことがどうかは分かりませんが、自分が相手にもっと知って欲しいと思っていることを伝えることは結婚当初よりも上手になったように思います。これも日々練習ですが、伝え方さえ間違えなければきちんと相手に届くものです。
赤ちゃんに積極的に触れる・関わる
赤ちゃんの心の中は女性よりも見えなくて、その身体はとても小さく繊細に見えます。私から見ても同じことです。
大切に扱うことはもちろんですが、積極的に触ってもらうことを心掛けました。
赤ちゃんの温かさや匂い、肌のきめの細やかさに小さな手足など魅力的なポイントを共有しました。
そのポイントが増えれば増えるだけ、愛おしさがどんどん増しました。
一言で言えば「赤ちゃん」なんですけど、その中には本当に可愛いところがたくさんあるんです。今しか見ること触ることの出来ない部分を知ってもらう事もお願いした事でした。よくよく見て欲しかったんですね。
来客のペースをなだらかに調整してもらう
たくさんの人にお祝いしてもらいたい気持ちはありましたが、身体の回復がうまく進んでいなかった事もしっかり話して来客のペースを緩やかになるように調整してもらいました。
どなたかが来てくれる時は、こちらもきちんと対応したいと思っていたのですが空回りにはなりたくなかったんです。
私の状態は話してもらって構わないので、少しだけ調整して欲しいとお願いしました。
短期間で皆さんに会うことはなかったのですが、ゆっくり時間を設けてお話し出来たので良かったかと思います。
先輩ママにもたくさん助言を受けることが出来たのも嬉しかったです。
その後
そんなちょっとした心の中の開放で、私も少しだけ気持ちが軽くなっていきました。
もちろん赤ちゃんもずっと新生児でいるわけではないので、少しずつ外の世界にも慣れていきペースが掴めていきました。
もちろんペースは日に日にアップデートされますが、いくつもの問題を解決したように思います。
まとめ
出産は自分も赤ちゃんも周りのみんなも、今までの立ち位置が変わるターニングポイントです。
変化を難なく受け入れられる柔軟さを持ち合わせている人とそうでない人がいます。
そんな時ほど、誰かに気持ちを伝えることの大切さを実感した1人目の産後でした。
身内に相談しにくい方は、行政のサービスも上手に使いながら過ごしてもらいたいです。